馬鹿にしているのかもしれない。
嘲っているのかもしれない。
少しだけ前を歩いているからって、偉そうなことを言うなって、突き放されるかもしれない。
それでも、目の前に可憐な花があって、その美しさを守りたいと感じた時、もうその花を咲かせることの出来ない人は、ただ、その花に訴えかけるしかない。
先人がして来たように。
鬱陶しくても。胡散臭くても。
この先に転がる小石を取り除こう。
生きろよ、強く、美しく。
その彩りを大切にしろよ。
きっとお前は、泣いたことなんて無いんだから。
このまま、泣くほどの不幸せを知らずに生きて行って欲しい。
躓くことさえ、するなとは言わないから。
あんな悲しみは知らなくて良い。
あんな哀しみは知らなくて良い。
その無邪気な笑顔を浮かべていて欲しい。
この身に幸せが訪れなくても、構わないから。
貴女には、どうか訪れるように。
願うよ。切に。切実に。
貴女は涙を知らなくて良い。
生きているだけで涙が流れてしまうような人生には、陥らないで、と。
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ねえ、上手く出来たかな。
喜んでくれたかな。
好きだったよ。ずっと。ずっと好きだった。
誰も傷付けたくなくて、みんな幸せが良くて、ほんの少し私が我慢したら、それが叶うんだって、信じてた。
なんで、こうなっちゃったのかな。
わがままはダメだって育てられて来たから、自分は二の次に、って、ちゃんと続けて来た。
私、良い子だよ。真面目にやって来たよ。人に優しく、自分に厳しく、ずっと守って来たよ。
わがままなんて、言わなかったよ。言わなかったよ。
だから、ほめてよ。よく頑張ったねって、言ってよ。
ありがとうって、もう私の役目は終わったんだよって、言われたみたい。
「上手く行ったよ」
笑顔で教えてくれた。
照れくさそうに笑う姿が、羨ましかった。
そうなるように、そうなるように、って、頑張って来たのは私も同じで、あの子の願いは、私の願いと同じだって、信じてたのに。
ずっと覆い隠して来た想いが、最後の最後で大きく膨らんで、どうしようもなくなった。
私の方が彼に近くて、私の方がずっと先に好きだった。
そのせいで、そのせいで。
あの子が近付こうと努力をする間に、私は言い訳を探し続けた。
「協力、してくれないかな?」
その言葉を、私は誰に言えば良かったの。
厚かましい。そんな気持ちが、あの子に向ける笑顔の中に現れ始めた。
彼の隣は、私だけがいたのに。そこにずけずけと入り込んで来ようとする姿勢に、疑問と怒りを感じた。
でも、私は彼の特別じゃなかった。ただの、他の誰かより仲の良い女友達。それだけだった。
肩書きが無きゃ、認めてもらえないんだよ。
あなたに一番近かった私が、あの子を一番近付けるために尽力する。
私だけが知っていたはずの彼の秘密を、二人だけの秘密にした。
あの子の魅力と私の魅力は、反比例。
もう、私は、ただの女子Yだね。
卒業して何年か経ったら、忘れちゃうくらいの、存在。
きっと顔も、思い出せなくなる。
でも、言えなかった。
私が彼を、あの子より好きだったこと。
あんなバカの、どこが好きなんだろうって。まるで、自分のものみたいに見てた私は、特別になれるきっかけを、掴めなかった。
すぐそこにあったのに。すぐそこに。
でも、もう、あの子のもの。
あーあ、明日から、目も合わせたくないな。
でも、きっと、彼は話しかけてくる。あの子は惚気話をして来る。
私は、最高のピエロだ。
お久しぶりです。
藤夜アキです。
毎日続けること、をもう一度意識出来たらな、って。
頑張ります。
そう、壊れていく。壊れていく。
すっかり痩せこけた腕に、創だらけの腕に、失われた想いと、過ぎ去った時を感じた。
叩きつけるような重い雨に、いつしか傘も疲れて。
そう、壊れていく。壊れていく。
洗い流してくれることなんて無いのに。
期待して、期待して、傘を放った。
あたたかな雨が、導かれるように溢れ出る。
決して癒えることは無い。
決して許されることは無い。
だって、その気が無いから。持てるはずが無いから。
何より幸せを拒んでいるのは、この心だ。
雨の日に傘を持たない理由なんて、一つしか無い。
「これは罰なんだ」
「これは――罰」
「これは罰、これは罰、これは罰……」
懺悔の対象なんていない。
ただ、罰を受けるだけだ。
生まれたことに罪は無い。
生きていることに罪が有る。
何も為せないなら。何も成せないなら。
むしろ奪うだけなら。壊すだけなら。
いなくなってしまわなきゃ。
そう、壊していく。壊していく。
生きるという罪に、生きるという罰を受けることで贖う。
それが、私の生だ。
失って、失って、失って、ああ、失って。
したたり落ちる愛、私の器は空っぽに。
空の器は求めるの、そうでしょう?
満たして、満たして、満たして、ああ、切なくて。
求めるのは貴方の面影、重なる姿探して。
絶望の繰り返し、醜い色の上塗り。
忘れようとして、より貴方に焦がれてく。
他の誰でもなく、貴方が創った世界。
したたり落ちる恋、私が見るのはいつかの貴方。
貴方の破片を拾い集めるばかり、そればかり。
私が好きなのは誰なんだろう? 誰なんだろう?
愛を教えてくれた人に、愛を奪われたから。
真っ当な愛に、辿り着けない気がする。
したたり落ちる憂、私の笑みは冷たい。
ねえ、教えてよ。
壊れた玩具の行く先を。
ねえ、教えてよ。
壊れた人形の運命を。
本当は、誰より、分かってる、分かってる。
それでも、教えて。
私以外の口から聞きたくて。
したたり落ちる、雫、雫、雫。
空の器から零れ行くそれは、何。
夜に腕を引かれて、こんな所まで。
それが大人の時間だって、教えてくれたのは誰だったっけ。
忘れてしまうほど、長い時間。
忘れてしまうほど、遠い距離。
夜に腕を引かれて、こんな所まで。
味わった哀しみの分だけ、夜の闇は深く。
軽やかな足取りで踏み出して。
引き連れて帰る、悔いる記憶。
美しい物語。幸せな絵空事。
誰も悲しみを教えてくれなかった。
表紙はいつだって白くて、笑う二人が最後にいた。
夜のことなんて、誰も教えてくれなかった。
嘘じゃないことは分かるよ。誰も嘘なんて吐いてない。
本当のことを言わないだけ。
幸せになれるのは、たった一握りの存在だって。
人並みの幸せさえ、人並みにはなれないって。
夢を、抱かせないで欲しかった。
大人になんて、して欲しくなかった。
夜に腕を引かれて、こんな所まで。
知りたいと、踏み入れたいと、思わせないで欲しかった。
無理なんだろうね、でも。
人は、大人になろうとするから。
あの日の私みたいに。
自分の方から、腕を引いて、って。
幸せが近くにあるのに、不幸せの影を探す。
幸せになれない、理由。
映画の終わりみたいだな、って思った。
煌めく粒子に包まれて、私もこのまま終われたらな、って考えたら、涙が出た。
美しい世界だった。
美しい世界だと思ってた。
貴方は素敵な人で。
貴方との時間は素敵な日々で。
貴方といられる私は幸せ者。
全部、私が築き上げた妄想の世界。
何も見えてなかった。
何も聞こえてなかった。
幸せになりたくて、幸せを演じてた。
それが本物かどうかなんて、考えようともしなかったんだ。
こうやって降り注ぐガラスの雨だって、美しい終わりだと思いたいけど、きっと、本当は違う。
不出来な世界の終わり。
壊したのは、貴方で、私だ。
それでも、美しい、って思いたいよ。
何もかも否定したくないよ。
貴方を好きになってしまった私を、殺したくないよ。
だから、この雨は、美しい。
美しいんだ。
お久しぶりです。
お久しぶりです、本当。
人生には波があると思います。
それを人様にも押し付けてしまう俺は、まだまだ未熟者です。
4月22日に、これまで使用していた碧海愛から、藤夜アキ(トウヤアキ)にペンネームを変更しました。
何故変えたのか、とかはまあ色々理由あるんですが、過去を清算する、という一言でひとまずまとめます。
まあ、そのうち書く気がします。
ひとまず今は、これからも俺を宜しくお願いしますです。
藤夜アキ、覚えてくださいね。
光の当たる窓辺は、明るくて、温かくて、優しくて、塞ぎ込むには、ちょうど良い場所だった。
何を言っているか、分からないと思う。
そんな所にいたら、気持ちも明るくなるんじゃないか、って、そう考えて当然。
でも、私は塞ぎ込んでしまう。
凄く、考えるのに最適な場所だから。
落ち着いて、自分のことが見つめられて、でも、考える対象の自分が、暗がりの中にいるから、気が付けば、重苦しい気持ちに包まれてしまう。
捻くれていて、ねじ曲がっていると思う。
もっと、明るくなれたら良いのに、って、自分でも思う。
だけど、人生で日なたにいられたことなんて一度も無いし、明るくなるにはどうしたら良いのか、そこがもう、分からない。
日が落ちて、人工の明かりで照らされた場所でなら、私の心は、良い意味で落ち着く。そんな時には、陰鬱な気持ちももうすっかり消えていて、自分の居場所はここなんだ、って、思える。
誰かにとっての憩いの場は、誰かにとっての辛い場所。
そうなんじゃないか、って、私は思うけど。
きっと、私の方が、間違っているんだろうな。
俺なら寝ます。ぽかぽか気持ちいい所なら、俺なら寝ますねー。
よく思うんですけど、書いていることと、実際の人となりって、必ずしも一致しないと思うんです。
現実を描くときと、理想を描くときと、自分のことではなくて、誰かや何かを描くときと、それぞれあると思います。いつだって自分を描く人もいるでしょうけど、俺は違うかなあって思います。
(ृ ु*•͈ω•͈)ुまあそもそも、俺女じゃないし。
手折ることさえ出来れば。
幸せに、××ただろう。
倒れた花瓶から、溢れた。
澄んでいた。
そこに流れたことさえ、いつか分からなくなってしまうほど。
「良い人」
「優しい人」
「自分を曝け出せる人」
そう、俺はそんな人だね。
都合が良くて、優しく引き下がってくれて、自分を出さない人。
無償の愛なんて、信じられないから。
嘘つきになったら、愛してもらえると信じていたから。
摘まなければ、自分のものには出来ないのに。
押し留めなければ、すぐになくなってしまうのに。
愛でるばかり、水をやるばかり。
ねえ、こんなにも美しく咲いたよ、って。
摘み取られて行く未来を、繰り返し築いた。
泪さえ、花の美しさのため。
今日もまた、花瓶は空っぽで。
今日もまた、笑顔は上辺だけ。
ねえ、愛されてね。
約束だよ。
せめて、幸せになってね。
花瓶は程なくして、割れてしまった。
何だか最近やる気のアップダウンが激しくてしんどいです。
(o´・ω・)おわり。
(o´・ω・)ダメですか。
(ृ ु*•͈ω•͈)ुいいですよね。
ポスターに写っているのは、俺を壊した女だった。
そうか、夢を叶えたのか。
殺意を覚えた。
俺を壊した女が、のうのうと生きていることに。俺を壊した女が、成功を手に入れたことに。
あいつにも辛いことがあったとか、それを乗り越える努力をしたとか、俺を知らない誰の言葉も要らない。
じゃあ壊されてみろよ、そう言えば、黙るだろう。
一生懸命生きる?
誰だってやってる。
生きることが、既に努力だ。
生まれた時に、幸福と不幸の配分は決められていて、どんな苦境に生まれた人間でも、最終的に成功していれば、文句なんて言う権利は無い。
この世は運命に縛られている。
文句を唱えて良いのは、悲しい人だけだ。
誰かを恨んで良いのは、哀しい人だけだ。
それで何になるとか、日向から声をかけようものなら、苦しみの断片を口に押し込んでやりたくなる。
上昇志向だけで幸せになれるなら、誰だってやってる。
憎い。憎い。
真っ赤に染まってしまいそうだ。
二日間、勝手にお休みをいただきました。
精神的な部長があったので、逃げ出しました。
今もまだ、そうなんじゃないかなー、とか、思ってたり、思ってなかったり。
年を重ねれば重ねるほど、哀しい人になって行きます。
でも、その裏で明るく振る舞ってしまえる自分がいるので、なかなか人には気付かれません。
俺は自分の話をあまり人にしないので、ここが数少ない自分を出せる場です。
俺は、繋ぎだと思う。
お前は過去の話ばかりした。
お前は未来の話ばかりした。
前を向いていたし、後ろを向いていた。
ただ、今を、隣にいる俺を、見ていなかった。
そう、俺は気付いていた。
処分の日を待つ気持ちだった。
繋ぎの役割を果たしながら。
恋人の役を演じながら。
一時的に器を満たす、そんな安酒。
夢を見るお前を、呪いながら、愛した。
お前にとって、俺がどんな存在だったのだとしても。
俺にとって、お前は必要な存在だった。
俺を変えてくれた、大切な人だった。
それでも、想うことは、独りよがりだ。
受け止める側が拒めば、そこで終わり。
それだけだったんだろう。
繋ぎの役割に、俺は耐えかねた。
俺はもっと、強い人間だと思っていた。
それでも、心はぺしゃりと潰れた。
醜い形が、水たまりに映っていた。
俺は、幸せなんかじゃなかった。
俺の役目は、終わった。
また誰かが、その役目を引き継ぐんだろう。
繋ぎのお話。
繋ぎの恋人、っていう、哀しい存在。
一度、経験があります。
俺はバカなので、最初の内は気付かなかったんですよね。
でも、時間が経てば、さすがに分かります。
何だかこう、存在してれば良いだけなんですよね。
恋人が欲しいだけ、そんな人より、酷い恋愛ですが、多分、相手もどこかで傷付いたから、そんな仕方しか出来なくなったんでしょうね、って、むしろ同情してしまうところはあります。
とは言え、誰も傷付いては欲しくないので、そういう恋愛は、しないことをオススメします。