スポンサーサイト

.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ピエロ

.15 2016 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
 ねえ、上手く出来たかな。
 喜んでくれたかな。
 好きだったよ。ずっと。ずっと好きだった。
 誰も傷付けたくなくて、みんな幸せが良くて、ほんの少し私が我慢したら、それが叶うんだって、信じてた。
 なんで、こうなっちゃったのかな。
 わがままはダメだって育てられて来たから、自分は二の次に、って、ちゃんと続けて来た。
 私、良い子だよ。真面目にやって来たよ。人に優しく、自分に厳しく、ずっと守って来たよ。
 わがままなんて、言わなかったよ。言わなかったよ。
 だから、ほめてよ。よく頑張ったねって、言ってよ。
 ありがとうって、もう私の役目は終わったんだよって、言われたみたい。

「上手く行ったよ」
 笑顔で教えてくれた。
 照れくさそうに笑う姿が、羨ましかった。
 そうなるように、そうなるように、って、頑張って来たのは私も同じで、あの子の願いは、私の願いと同じだって、信じてたのに。
 ずっと覆い隠して来た想いが、最後の最後で大きく膨らんで、どうしようもなくなった。
 私の方が彼に近くて、私の方がずっと先に好きだった。
 そのせいで、そのせいで。
 あの子が近付こうと努力をする間に、私は言い訳を探し続けた。
「協力、してくれないかな?」
 その言葉を、私は誰に言えば良かったの。
 厚かましい。そんな気持ちが、あの子に向ける笑顔の中に現れ始めた。
 彼の隣は、私だけがいたのに。そこにずけずけと入り込んで来ようとする姿勢に、疑問と怒りを感じた。
 でも、私は彼の特別じゃなかった。ただの、他の誰かより仲の良い女友達。それだけだった。
 肩書きが無きゃ、認めてもらえないんだよ。
 あなたに一番近かった私が、あの子を一番近付けるために尽力する。
 私だけが知っていたはずの彼の秘密を、二人だけの秘密にした。
 あの子の魅力と私の魅力は、反比例。
 もう、私は、ただの女子Yだね。
 卒業して何年か経ったら、忘れちゃうくらいの、存在。
 きっと顔も、思い出せなくなる。
 でも、言えなかった。
 私が彼を、あの子より好きだったこと。
 あんなバカの、どこが好きなんだろうって。まるで、自分のものみたいに見てた私は、特別になれるきっかけを、掴めなかった。
 すぐそこにあったのに。すぐそこに。
 でも、もう、あの子のもの。

 あーあ、明日から、目も合わせたくないな。
 でも、きっと、彼は話しかけてくる。あの子は惚気話をして来る。
 私は、最高のピエロだ。


お久しぶりです。
藤夜アキです。
毎日続けること、をもう一度意識出来たらな、って。
頑張ります。
スポンサーサイト
 HOME 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。