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Angel Down

.07 2015 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
 羽根が舞う。
〝貴方を想う度、一枚ずつ〟
 舞い上がり、沈み込んで。
〝貴方を求める度、一枚ずつ〟

 空を捨てて、幾年。
 君の瞳に映る人は、変わらない。
 瞳の周りに浮かぶのが――
 幸せな笑みから、不幸せな笑みになったけれど。
「辛くない恋なんて無いから」
 その唇はそう紡ぐけど。
 俺はそんな君の姿を、見ていたくないんだ。
 大空を天使のように舞っていた君。
 そんな君に恋い焦がれた俺はただの人間で。
 想うことくらいしか出来ない、って、思っていたのに。
 君は俺の一番近くで、その人を想い続けた。
 俺と変わらない人間なのに。
 その人は君をカゴに閉じ込めて、空を奪った。
 カナリアのように、愛だけを歌わせた。
 俺の天使だった君を、その人はただの人間としか見なくて。
 君からあの笑顔を奪って、薄汚れた笑顔を押し付けた。
 なのに。それなのに。
 君は俺の前で、その人のことを語るんだ。
「――それでも好きなんだ」
 いつだって、語尾にそう加えて。
 カゴを開け放つカギは俺の手元には無くて。
 話を聞いてあげることが、俺に出来る全てで。
 ここには何一切の幸せなんて無い、って分かっているのに。
 優しさが君を救い、俺を救うなんて。
 それでも純白さを求めるんだ。
 その人のことを話す君の方が、よっぽど優しい。
 俺の優しさは、それでも君の気を引くだけの下心から生まれるものだから。
 どれだけ傷付けられても、俺の前でその人のことを悪く言わない君こそが、優しい心の持ち主。
 天使みたいだよ、本当に。
 ああ、苦しいよ。
 君が苦しんでるのを見るのが。
 どうして世界は。
 通じ合わない好きばかり生むんだ。
 君の幸せを願っても。
 君は幸せになれなくて。
 俺の幸せを望んでも。
 君は幸せになれなくて。
 ならせめて。
 その人が君を、愛してくれるなら。
 でも、彼はカゴの隙間に指を差し込むことさえ無くて。
 君が今に至る前、君に散々触れた癖に。
 今はまるで、穢れたものでも見るように。
 近付きさえしないんだ。
 だけど、カギを開けることもしない。
 君はその人の所有物。
 それは変わらない。
 そのカギがその人からの愛の証明、君はそれを最後の砦のように受け容れて。
 不自由ささえ、嘆かないんだ。
 そんな君を見るのが、どれほど辛いか。
 だけど君の瞳に、俺は映らないから。
 伝わらないね。いつまでも。
 ほら、君はまた歌い始める。
 その人を想う歌を。
 その人を望む歌を。
 そして、君は流すんだ。
 その人に気付かれない涙を。
 だから、俺は流すんだ。
 君に気付かれない涙を。

〝貴方を想う度、一枚ずつ〟




どうして。
その人は君を愛さないんだろう。
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