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La Beauté

.25 2015 未分類 comment(0) trackback(0)
 美しさは全てに優る。
 けれど、愚かさが美しさを食らう。
 散り行く花は美しい。
 けれど、裸になった姿は甚だ醜い。
 美しくなければ赦されないのだから。
 美しくなくなったその姿に、一抹の価値も無いのは明白だ。
 恩情はくれてやらない。
 恩情はもらえなかったから。
 かつて美しかったものほど、醜く堕ちるものは他にない。
 最初から醜いものの方が、まだ見るに耐える。
 優っているものの堕落は、本当に、本当に見るに耐えない。滑稽だと笑うことすら難しい。
 涙を浮かべて笑うその姿に、枯れた瞳が笑みを返す。
 ああ、醜い。吐き気がするほどに。散ったこの花は、こんなにも、魅力に欠ける。
 在りし日に縋り、媚びるような目を向ける。
 まだ救われると思っているのだから。なんとその浅ましいことか。
 朝露さえ湛えられぬその傷ましさが、この心には途方もなく喜ばしく――そしてどこか悦ばしく――映る。
 踏み躙るまでもない。美しさにかまけたその生が、如何なる理由にせよ失われた時、そこに残るのは底無しの絶望。
 心の底から願っていたよ。貴女の慟哭を。
 今か今かと、ずっと待っていた。
 その美しさが、色褪せるのを。
 この手は穢さない。お前が泣くのは、必然だったから。
 永遠なんて無い、そうだね、それは君が教えてくれたことだから。
 願うだけで、良かった。
 その顔が歪むのも、その声が震えるのも、その手が痩けるのも、その心が折れるのも、時間の問題だったから。
 歪められた心で、静かに待っていた。
 そう、そして手を伸ばして来るんだ。
 あの日みたいに。やさしさを求めて。
 全てを赦して欲しい、そう口にして。
 それを見て、口元を緩めた。
 求められたくて、それを欲していたから。
 でもそれは、美しい頃のあんたに対してだ。這いつくばっているあんたにじゃない。
 だから、その脇を通り過ぎる。
 もらった笑顔は、今のためにあった、そう確信出来た。この笑顔と呼べない笑顔を、確かに浮かべて。
 美しくないそれを、見捨てる。
「美しくなければ赦されない、そうだったよね」




今も俺の心は壊れたままだ。
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