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瑠璃色の砂時計

.10 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 彼女に告白しようと決めた。
 この砂が落ち切ったら。
 それまでに、彼女の一番になれるように。
 そう口にして。
 ひっくり返した、瑠璃色の砂時計。
 単なる願掛けのつもりだった。
 その日が来ると信じて疑わなかった。
 それが呪いになるなんて。
 君の心を毒すなんて。
 知らなくて。知るはずがなくて。
 どれだけ後悔しても遅い。
 出来ることなら、砂時計をひっくり返す前に戻って。
 そうしようとする俺を、殺してでも止めるだろう。
 殺してしまったら、今の俺もいなくなってしまうけど。
 いなくなってしまっても、構わない。
 全てを知った今。
 これより先の時間に、何を求めるって言うんだ。
 瑠璃色の砂時計が示していたのは、彼女との残り時間。
 彼女の名前を口にすることさえ、今は。
 過去を惜しむのと同じ。
 全てを過去に押しやる、タイムリミット。
 最後の一粒。
 落としたのは、告白の文句。
 最高の友だちは、最高の恋人にはなれない。
 砂時計をひっくり返す前に、想いを伝えていれば。
 どうなっただろう。
 分からない。
 少なくとも俺には、それは出来なかった。
 見ず知らずの人と、付き合うなんてことを。
 俺には恋と、呼べなかったから。

 だから、俺は、何度でも繰り返す。
 彼女を好きになった俺は――
 どんな平行世界にいても――
 この瑠璃色の砂時計を――
 ひっくり返す。
 そして、誓う。
 この砂が落ち切ったら。
 彼女に告白すると。
 その瞬間が、何を意味するか、知らずに。
 愚かなほど純粋に、愚かなほど盲目に。


結構前に書いた作品。

ある女の子に告白したら、しなかったら良かった、と思わされた、そんな実体験が元になってます。
でも、しないという可能性も、有り得なかった気がする、そう感じていて、結局俺はあの子に告白するしかない、みたいな。そんな感じです。
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