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今日限りの今日の中で

.13 2013 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
「あっ……」
 車窓に映る私の頬には涙が伝っていた。
 それを見る私は、物凄い既視感に襲われた。
 私はこれと同じ行為を何度も繰り返している。
 そうでないと分かっていながら、そうなのだと強く確信する私がいた。
 これは、幾度目の今日なんだろう。
 開かれたままの手帳に今日の日付が書かれていなければ。
 通り過ぎた高校の玄関に〝祝! 全国大会出場!〟がかかっていなければ。
 流れ込んで来る音楽が昨日出たばかりのものでなければ。
 私の指に指輪がはめていられていれば。
 乗っている列車が準急でなければ。
 財布の重みが軽ければ。
 私は今日を今日限りの今日と認識出来なかっただろうに。
 今日という日の価値を、それまでのそれと同じと思って全てを割り切れたのに。
 今日が今日らしく今日だから、私の眼は乾かない。
 たとえば私が右足から先に下ろして列車を降りたら。
 元カレからよりを戻したいと電話がかかって来るかもしれない。
 たとえば私が左手で切符を通して改札を通ったら。
 後ろから慌てて走って来る人にぶつかって倒れるかもしれない。
 たとえば私が東口に向かって歩き出したら。
 空から福沢諭吉が舞い降りて来るかもしれない。
 たとえば私が西口に向かって歩き出したら。
 突然の強風に煽られて傍の大樹に頭をぶつけるかもしれない。
 今日が今日で昨日が昨日で明日が明日であるから、諦めきれなくて、這いつくばって、惨めにもがいて、愚かに悪あがきして、必死に生きてしまう。
「あっ……」 
 もう一度窓を見ると、涙は涸れていた。


おかしくも、この既視感に俺はかなり襲われます。
でもその度に俺は今日は今日であってその時点では他の何物でもないのだから、今日を今日として生きなければならないと気付きます。

俺は生きるのが、好きだから。
世界が似たようなことの繰り返しでつまらないなら、自分の力で、面白くしてやるだけです。
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