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牢獄から見える星

.11 2013 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
 牢獄から星が見えた。

 その名を俺は知らなかった。

 その星はどの夜に見ても北極星の如く現れる。

 その星だけは、毎夜毎夜俺の前に姿を見せた。

 雨の日には寂しさを覚えた。

 人間でないものに関心を抱かなかった俺が。

 いつの間にか星に心を奪われた。

 俺はその星に〝なあ、友よ〟と呼びかける。

 色々なことを語った。

 故郷のこと、家族のこと、愛した人のこと。

 小窓から覗く一等星は、しばしば瞬いては、俺に答えを返した。

 それを見ると俺は、牢獄の狭苦しさに屈しない勇気を得られた。

 ある日俺は病にかかった。

 次第に身体は動かなくなり、首を向けることが限度になった。

 囚人に情けはかからない。

 俺はここに来た理由を星に教えた。

 いつか語った愛した人を守るため、ある男を手にかけたこと。

 そこに後悔は無いこと。

 法廷が判決を告げた時、俺は密かに信仰を捨てた。

 愛のために罪を犯すなら、神はその人を救いなさる。

 あの男はそう言ったはずだった。

 俺は騙されたのかもしれない。

 俺の愛した人は、今あの男の腕の中にいるのかもしれない。

 だとしても、俺に後悔の念は無い。

 結果として、神の慈悲は無かった。

 永劫の牢獄の中で、星だけが俺を宥めた。

 友人のように慕った星を見ながら、俺は足音に耳を澄ませた。

 こんな姿になっても、奴らはその務めを果たすのかと、乾いた笑いが零れる。

 その時になって、俺は事態のおかしさに気付いた。

 夜でもないのに既に星が輝いている。

 せめてここよりマシなところに連れて行ってくれ。

 少しだけ無茶な頼みをした。

 星はいつになく瞬いた。

 ふっと瞳が、閉じて行った。


作品たちを振り返っていると、監獄とか牢獄をネタにしたものがいくらかあることに気が付きました。
監獄のイメージは現代のものではなくて、古風な石造りのものですが、なんだかそこに愛のもたらす理不尽さの一端が、あるような気がします。

なんだてめえいっつもしみったれたことばっか書きやがってと思われそうですが、中には俺の作品を好ましく思ってくれてる方々もいらっしゃって、それもあって今日も書くのをやめられません。かっぱえ◯せんじゃないですけど。
でもいっつも思うのは、俺って魅力無いなあってことなんです。
読んでて、心に来ない。客観的に見れないからだとしても、なんだか浅薄な気がするんですよね。そりゃ人生経験がしゃぶしゃぶに使うお肉くらい薄っぺらいんですが、だとしても煮出してさえお味が出ないのが俺みたいです。
あとがきがダメなのかな、うん。

心に響く作品が書きたい。
~~たいばっかの、拙い物書きなんですよ、俺は。
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