2月11日

.25 2016 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
 忘れたくない日ほど忘れて、忘れてしまいたい日ほど忘れてしまう。
 2月11日だけ、私は覚えていた。
 私を形作った人が。
 私を捨て去った日。
 振り向けた分だけの好きが、そのまま嫌いに転じる。
 憎んで、憎んで、憎んだ。
 どうにもならなかった。
 私が望んで選んだ道。
 私が進んで歩んだ道。
 誰も救ってはくれない。
 誰も救ってはくれない。
 高校の時分憧れた先輩が、ある日を境に陰った笑顔しか浮かべなくなった理由が、今になって分かるような気がした。
 もう、心から笑うことは出来なくなるんだ。
 私の知る私は死んで、私の知らない私が私。
 無頓着に造られた砂の城は、いつ波に飲まれるのかと恐れる。
 私の所には、もう来たよ。
 完全に壊れることも出来ず、元の砂浜に戻れない。
 洗い流すことは出来ない。
 洗い流すことは出来ない。
 記憶を失ってさえ、きっともう、人を、心から好きにはなれない。
 2月11日には、意味も分からず泣くだろう。
 私の知らない私なのに、涙を流すのは私で、死までの不確実な日数を、苦しみ悶え続けながら生きるのは私。
 仮に復讐したって、私は生まれ変われないし、生まれ変わった私は、私じゃない。
 難しいことは、何一つ無い。
 私は、もう幸せにはなれないんだよ。
 口にしないだけで。
 私はそれを、一生背負う。
 朝が来ても。
 私の夜は明けない。


失敗は成功の元。
けれど、失敗の履歴は消えない。

背負って生きることが、人の業。

とは言え、不幸せから幸せに辿り着けるかは、課題であって、不可能なことでもないし、これはあくまで、一つの解答。

泡沫の翼

.24 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 遠い所で、あなたが亡くなった。
 テレビに映ったあなたの写真は、記憶に残るあなたのそれとは随分違ったけど、面影は、確かにあった。幸せそうにVサインを作るあなた。もうこの世にはいないと言われても、信じられない。
 自宅マンションにいたところを刺されたらしく、同棲していた男の行方を警察が追っているところからして、まあ、理由はお察しだ。容姿も性格も良かったあなたには、たくさんの人が目をかけて、そして、目を付けていたんだろう。
 遠い日、あなたはいつもながらの優しい笑顔を浮かべて、天気予報士になるのが夢だと教えてくれた。そのために、進学する大学も決めて、高校の内から色々と先んじて学んでいるんだと言ったあなたの背に、俺は翼を見たような気がした。俺はきっと、惚れていたんだろう。
 高い目標を決めたあなたと、それなりの何かになれれば良いと思っていた俺とでは、どうあっても進む道は違っていて、高校を卒業してから、あなたの姿を見るのはおろか、名前さえ聞かない日々だった。宣言通り天気予報士になれば、いつかテレビで目にする日もあるんだろうなと、思っていた。
 けれど、あなたがテレビに映ったのは、あなたが亡くなったという報せを、別の誰かが告げるためだった。あなたが誰かに、天気予報を伝えるためでは、なかった。

 あなたに生えていたのは、泡沫の翼だった。

 俺に何かが出来たとは思えない。
 俺にあなたを救う力があったとは思えない。
 それなのに、心はどうしようもなく、苦しみに包まれた。あなたを想う心が、まるで自分の体の一部を失ったかのように、痛みを呼び込んだ。
 あなたがどんな人生を歩むかは、あなたの自由だった。どんな失敗をして、どんな苦労をするかは、あなた次第だった。けれど、俺はあなたに、成功して欲しかった。幸せな人生を歩んで欲しかった。
 失意の内に亡くなる姿なんて、想像もしたくなかった。
 俺はあくまでも、あなたの人生ですれ違った、小さな通行人に過ぎない。それでも、あなたの幸せを願う、拙いエキストラだった。
 それが、いけなかったのだろうか。
 あなたの翼を、見紛うことなく、本当は大したものではないと見抜いていれば、その腕を掴んででも、引き止めることが出来たんだろうか。
 いや、きっと、誰もそう出来なかった。
 見紛うほど、あなたの翼は、美しかったから。

 美しいものは、泡沫と消える。

 あなたもその定めから、逃れられなかっただけのこと。
 そう思わなければ、受け容れられそうも無かった。
 だとしても、生きていて欲しかった。
 他人なのに、遠い所にいるのに、俺はそう思ってばかりだ。
 もう二度と輝かないその翼を、もう一度目にしたいと願うこの心は、きっと、醜いものなんだろう。
 あなたにとっての何にも、俺はなれなかったのだから。


モチーフがあるんですけど、気付く人だけ、気付けば良い、くらいです。

綺麗な人って、ずっと成功して欲しいですよね。
でも、そんな人ほど、どこかで堕ちたりする。堕ちるべき道が、美しい人ほど、たくさん用意されているからかもしれません。
ある意味で、醜い人の人生の方が、安心で、安泰だったりするんでしょうか。まあ、容姿の悩みはまた別でしょうけど。

何だか最近暗いなぁ。
明るい作品を書きたいです。

遠く、遠い

.24 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 母が高熱を出して寝込んだ。
 その代わりに弟や妹の面倒を見て、ご飯を作ったり洗濯をしたり。まだ一日目なのに、バイトをするよりよっぽど疲れたみたいで、夕飯まで作り終えた俺は、気が付けば二時間ほど眠っていた。
 家事なんて、と思っていたものの、一日費やせば、相当に重い。そう思った。これだけ疲れて、同じような繰り返しを、母はもう二十年以上している。そう考えれば、その背中が、遠く、遠い場所にあるように感じられた。
 あなたの気苦労が、ほんの少しだけでも分かるようになったと、言ってあげたい。この年になれば、もう大体何でも出来るし、代わりは何だって、務められる。勿論、恥ずかしいから、直接は言えないけれど。
 遠く、遠い母の背中。
 追いつける日は、来るだろうか。


( ˙꒳​˙ )これはフィクションじゃないし、でも別にノンフィクションではないですし、あ、あれだ、エッセイだ。

そんなわけで、実際疲れて眠ってました。





夕飯はパエリアを作りました。地味に初挑戦。
ご飯を炊飯器以外で調理する、って中々勇気が要ることなんですねー。ちゃんとふっくら炊けていたので安心しました。まあ、料理は得意な方なので失敗はしないと思いますが。

母の熱の原因はインフルエンザなので、明日も頑張らないとです。しばらくブログの更新が遅い時間になると思いますが、しないことはないと思うので、どうかご理解ください。

愛の継承

.22 2016 .+*Fragile Minds*+. comment(0) trackback(0)
 永遠の愛を、貴方に誓った。
 二人の幸せは、長く、永く、続くものだと信じていた。
 悲劇のヒロインになんて、私はならないと思っていたし、悪運の強い貴方に、吃驚するようなことなんて、起きるはずもないと決めつけていた。
 いつも以上に力を込めて、想いを込めて、精一杯の笑顔で送り出したその日、貴方は唐突にこの世を去った。
 原形を留めないほど可哀想になった貴方に、私は近寄ることさえ出来ず、手を握ろうにも、貴方の手は、握ることの出来ない姿に変わり果てていた。
 幸せな日々の、何十日目。
 不幸せな日々の、一日目。
 突発的に始まった、貴方のいない毎日。
 一人分の食事なんて作れなくて、食べてくれる貴方がいなくても、私は二人分の食事を用意した。
 貴方の服にアイロンをかけ、畳み、しまった。目につく一番上の服から着る癖があるから、洗濯したのは下の方に入れる。そんな気遣いを、もうしても無駄だと思うだけで、震えずにいられなかった。
 貴方がいない世界は、脆く、生きる意味さえ、見出せなかった。
 私は、貴方と共に歩まなければ、前に進むことの出来ない人間になっていた。
 いつか来る別れ。それは、ずっとずっと先のことだと思っていたのに。何の覚悟も出来ず、何の準備も出来ていなかった。
 私だけが取り残された世界で、私はどう生きて行けば良いか分からなかった。
 虚ろな日々が続いた。
 世界がどれほど移ろいを見せても、私の時間は、止まっていた。

 貴方が恋しくて、恋しくて、耐えかねたある日。
 思い出にすがるように、貴方の似顔絵を描いた。
 一枚、出来上がった瞬間に、私には、貴方がそこにいるように思えた。
 倒錯なんだろう。狂疾なんだろう。幻想なんだろう。
 けれど、何でも良かった。
 貴方を見たかった。貴方を愛したかった。
 貴方に会いたい。会い続けたい。
 様々な貴方を、必死に、必死に追い続けた。出来上がる似顔絵が、私には、貴方そのものに思えた。
 不幸せな私。けれど、私は不幸せだと、感じなくなって行った。
 愛は今も、私の心に、強く、強く輝いている。その愛は貴方が生きていた頃と、何ら変わらない。
 今日も私は筆を執る。
 貴方を想い、貴方を描く。

 私は貴方を、愛している。


小さなアトリエに、まだ若い女性が、ひっそりと佇んでいる、そんな情景です。

先日、本屋で、子どもを出産した後、百日と十数日で亡くなった妻の話を書いたある夫の本を見かけました。タイトルは忘れてしまったんですが、機会があれば読んでみようかと思った次第です。

まあ、そこにほんの少しだけ着想を得たような得ていないような、今日のお話です。最近暗めな作品が続いていますが、多分、色々と悩んでいるから、影が作品に落ちているんじゃないかな、って思います。早く悩みを解決したいです。そんな大したことじゃないですけど。


最近、色々絵の練習をしてます。
が、表だって上げるのは恥ずかしいので、追記にこっそり載せておきます。

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.21 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 どちらでもありたくない。
 どちらでもありたくない。

 男は醜いと思った。
 女は醜いと思った。
 躰も、心も、捨ててしまいたいと思った。
 どちらかの人。どちらかになりたい人。どちらでもある人。
 どちらでもない人に、なりたいと思うことも、許されるだろうか。
 無性になりたい。何でもない何かになりたい。
 本能も、理性も、求める。
 神に触れるか、己を壊すか、選択肢はさほど多くない。
 生きとし生けるものの道理が、求めるということ。
 そこから解き放たれることを望むなら、残された道は、限りなく少ない。
 男であるから。
 女であるから。
 求めるというなら。
 どちらでもありたくない
 どちらでもありたくない。
 失うことは出来る。捨てることは出来る。
 けれどそれは、欠くことにしかならない。
 心はそこに追いつかない。
 定めなんだろう。その苦しみでさえ、運命。
 生まれた時点で、ヒトは痛みを抱えている。
 空になることは、出来ない。


実践すると、恋愛が出来ない。

異なるから求める、それが恋愛感情の根底にあるとして、男であれ、女であれ、本能的な何かが、そうさせるんでしょう。同じ向きを向いている限り、恋愛は完結しません。違う向きを向いているから、二人は結ばれる。異性を求めるにせよ、同性を求めるにせよ、根底には、自分が何者かである、そういう帰属に則って、そうでない何かに惹かれるわけです。

そんな帰属(この場合性別)が、苦しいな、って思うことはあります。俺は男性(の一部の面)が嫌いですし、女性(の一部の面)が嫌いです。生命を持たないもの、性別を持たないものが好きかと言われるとそうではなく、生きているけど、そういったことを求めない(ぼかしてますが、直接的に書きたくないので)感じが良いんです。

恋愛を全否定というより、恋愛の一部分を否定、でしょうか。本能で否定出来ない部分を、理性で否定したく、理性で肯定したい部分を、本能が肯定してくれない、そんな苦しみは、生きる上での大きな悩みです。

……分かりにくい。

つまるところ、時々、男でも女でもない存在になりたいな、って思うわけです。

俺はわがままだな。

My Dirty Tears

.21 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 ある時、彼女は言った。
 私は過去を受け容れられるよ、って。
 強いな、と思った。素敵だな、と思った。
 そして何より。
 理解出来ない、と思った。
 それはきっと、美徳なんだろう。
 誰しもそう出来ることが、理想なんだろう。
 けれど、俺にとって、理想は理想でしかない。
 現実に成り得ないもの。それが理想だ。
 彼女みたいになろう、そうは思えなかった。
 とても、遠い人に思えた。
 それからしばらくして、彼女は死んだ。
 俺は残った。
 罰なんだと思った。
 贖罪のために生きる。
 それが、俺に課せられた使命。
 彼女の気持ちが理解出来た時、俺は死ぬ。
 けれど、俺にはその気が無い。
 それでもいつか、俺は死ぬだろう。
 何の意味も無く、何の価値ももたらさず。
 ただ生まれ落ち、やがて命を落とす。
 生き物とは元来、そういうものだから。
 俺は彼女の気持ちなんて、理解出来ない。
 俺は彼女の気持ちなんて、理解しない。
 そんな自分の考えが、最低だと思う。
 だから俺はこうして泣いている。
 汚れた涙を流している。
 俺は一生、この涙を流すんだろう。


過去を受け容れることなんて出来ない。
少なくとも俺は、過去を否定する気しかない。
過去に感謝なんて出来ない。
無ければ良かったと思うし、真っ新な人世を歩めるなら、やり直せるなら、やり直す。
そして二度と、同じ道を歩いたりしない。

最近めっきり実体験から来る愚痴みたいなのを人にこぼさなくなりました。元々がほとんど話さないタイプの人間なので、珍しくもないんですが、今、別に不幸せじゃないので、語る必要が無い、っていう感じです。悲しい時にはそれなりに、悲しい話をします。創作は別です。

見ない方が良い、っていうものを見て後悔、って多いですよね。遅くまで起きてた罰なんだと思います(書いているのは夜中の3時53分)。
もう寝ることにします。

せめて良い夢を見たいです。

神のネグレクト

.20 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 遠く、空を仰いだ。
 雲一つない青天。
 あの何処かに、神は居ると言う。
 神は、責務を放棄した親だ。
 この世を生んでおきながら、一度だって面倒を見たことは無い。
 死後の救済、それは、現世で救済を与えられなかった人間の、苦し紛れの発想に過ぎない。
 そもそも、死後の世界があるのかどうかさえ、怪しい。
 此処ではない何処か。その存在は不確かで、曖昧で、疑り深い。しかし、信じないとさえ、ハッキリと告げられない概念だ。
 ともかく、今此処にある感情が、感覚が、救われたと感じ入るには、現世で救いを与えてくれるより外に、確たる方法は存在しない。
 故に、神は人類を生みつつ、人類を放棄した、親失格の存在だ。
 ヒトは、唯一、そのことに気付けた動物。
 親に捨てられたという悲しみを、知ってしまった哀れな存在。
 この世において、救いは、同類に求めるか、与えるかしかない。神はヒトを救わない。そもそもにおいて、救うという概念さえ、持ち合わせていないのだろう。
 ヒトは、自らの足で立つしかない。自らの歩みで前に進むしかない。
 我々は皆、捨てられた子なのだから。


うわぁどうしよう。その手の人にこっぴどく叱られそうだ。

信仰に関して、俺は別に、肯定もしないし否定もしません。日本における風習には適当に乗りますし、家庭としては世間一般の一つの宗教を信じ仰いでいます。

信じることについて、強要しませんし、されるつもりもありません。ただ、一個人の考えとして、宗教そのものに対して、それを拝しようという気持ちは持ち合わせていません。

っていう宗教観はともかくとして。

今日は「東京喰種:re」の最新6巻を買って読みました。
ネタバレとかしたくないので深く書きませんが、やはり、自身の創作に大きな影響を与える一冊です。
イラストの上でも参考にしています。

今回神についてちょこちょこ書いたのは、その影響があるかもですね。あんまり深くは考えていませんが。聖書くらい読もうかと思いますが、本を読むのは苦手なので敬遠気味です。


過去の作品(ブログに載せた詩の内、前過ぎて遡るのが大変な分)について、皆さんに読んでもらえる機会を近々作りたいと思っていて、そのための方法について、近日中にアンケートを設置します。その折にまたご報告しますので、宜しくお願いします。

7月6日

.19 2016 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
 何でもない日だった
 7月の6日目
 カレンダーはいつも
 真っ白だったのに

 二十回目のその日
 突然変わったんだ
 とても大切な日
 君との始まりに


 口元をゆるめて
 そっと微笑みながら
 赤いペンで書いた
 始まりを示す日

「ずっとそのまま」だって
 油断してたんだ

 7月6日は星が降る
 幸せ色した夏の星

 これからもきっと
 星は降る
 この気持ちとは
 無関係に


7月6日は思い出深い日。
に、なるはずだった日。

すっかり忘れていたんですが、記録というのは恐ろしいもので、過去の作品を漁っていたら(理由は聞いちゃいけない)、偶然出て来て、ああ、なるほどな、っていう。

極力当時のフレーズをそのままにしているため、実のところはあんまり書きたくないものもあったんですが、残してあります。

最後の部分だけ、付け足した形になります。元々は、痛いポエム(というか歌詞)だったもので、それが、完成を目前にして破棄され、そしてまたテーマとなった日が、意味を持たない日になったことで、全く別の終わり方をするようになった、という面白い例ですね。

今の俺にとって、思い出深い日は、もちろん別になります。
いつか、というのは、今年またやって来たら、きっと記事を書くので、その日に。

月下の楼閣

.18 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
 この月の下、貴方は何を思っているのでしょう。
 同じように月を眺め、何かを思う様子が、私の目には浮かびます。
 この楼閣から、私が出られなくなって、幾年。
 たまの便りに、貴方の日々の断片を知らされるも、共に過ごした時には代え難く、今宵も瞳は潤むばかり。
 もうあの方を娶ったのでしょうか。夫として、父として、私の知らない貴方がいるのでしょうか。
 考えれば考える程に、私は醜い人になって、夜半の月に照らされなければ、きっとおぞましい姿になっていても、おかしくはありません。
 時が違えば、身分が異なれば、私と貴方が、永久にこの月を眺めることの出来る世もあったのでしょうか。今の私には、戯言を並べ立てるより外に、出来ることは無いのです。
 光を指し示して下さったのは、貴方でした。
 けれど、その光は、貴方がいなくなれば、なくなってしまうものでした。
 貴方はきっと、そういつまでも、この微かな繋がりを保つわけにはいかなくなるでしょう。私と貴方とに、繋がり続ける意味など、認める人は、いないのですから。
 嗚呼、私は、何を悔いれば良いのでしょう。
 貴方と出逢ったこと、貴方を好いたこと。貴方を得んと動かなかったこと。貴方を諦められないでいること。
 悔いることさえ出来ぬ、この見下げた心意気を、どうか笑って下さい。
 私は結局、貴方との何もかもを、ただ満足するばかりで、不満は抱けなかったのです。それ故に、貴方に貴方以上を、求められなかった。
 足りなかったのでしょうね。欲というものが。
 今生ではもう、叶わぬこと。
 それでもまだ、貴方を想い、月を見る私は。
 過去にどのような過ちを、犯した者なのでしょう。


中国っぽい。

何だかよく分からないけど、それっぽい何かが出来ました。丁寧な女性の話し方、好きです。普段のあの砕けた感じもでも好きです。

今日はあとがきで書くことがあんまりありません。

また明日も、頑張るぞー!←

紅葉の人

.17 2016 .+*詩*+. comment(0) trackback(0)
 桜が舞う頃に、ふっと思い出した。
 紅葉が舞う中に、何処かを見つめていたあなた。
 あなたの目に何が映っていたのか、ついぞ分からなかったけれど、あれから少し経った今、あの頃よりは、あなたがそうした理由に、思いを馳せることが出来るようになった。
 呼びかけることを躊躇うほど、あなたは色に混じっていて、もし、紅葉の一枚でも、自分の目を覆ってしまっていたら、次の瞬間には、あなたがいなくなっている、そんな気がした。
 あなただって、さすがに普通の人間だったから、いなくなる時は、他の人と同じようであったけれど、もしかしたら、魂みたいなものは、三度目の紅葉を見に行ったあの日に、あなたが見つめていた方へと、行ってしまっていたのかもしれない。
 あなたと逢うことがなくなってから少しして、家を替えることになって、紅葉の美しい所からは、随分離れてしまった。あなたが好んで食べた杏蜜も、最近は目にもしていない。距離的な問題だけだろうかと、近頃は考える。もし、あのまま同じ所に留まっていたとして、きっと、今と同じく、それらには触れなくなっているんじゃないかと、寂しく思った。
 あなたと違って、私は、虚しいばかりの、寂しい人だから。あなたと離れて、世界は彩りを失ってしまったなんて、冗談にしかならないことを、真剣に考えてしまう。
 未練がましく、ただただあさましいと思いながらも、秋の訪れは寂しさばかり募らせるから、いつしか春が好きになって、鮮やかな紅や橙を見るよりも、頬のように薄く染まった白を見る方が、好きになってしまった。
 それでも。
 桜が舞う頃には、ふっと、あなたを思い出す。
 命が舞う度に、思い出す。
 あなたのもとに参りたいけれど、きっと、あなたの気持ちが心の底から分かるようになるまでは、それも許されないだろうと、感じているから。
 後幾度かは、あなたを偲びながら、こうして、私は微笑むのだろう。


今日はいつもと少し書き味を変えてみました。

どうしてこの時期に紅葉の話を書いたのか。全く分かりません。今回は完全に謎です。謎ですが、らしさは出ていると思うので、まあ良いとしましょう。地味に、仕上がりを気に入っていますし。

最近は本当に多くの方に見ていただいているようで、自分としても嬉しい限りです。もう少し更新の時間を一定にすれば良いのかもしれませんが、特別な事情の無い限りは、毎日更新するように心がけて参りますので、どうぞお手すきの頃合に、ふらりと立ち寄っていただければと思います。


ここからは日記ですが、京都美術館で開かれている、モネ展を見て来ました。



光の画家と呼ばれている(そうだと見てから知りました)、印象派の画家ですね。母がかねてから見たいと言っていて、京都の地理には自分の方が詳しいので、共に足を運びました。

油絵が中心で、また風景画が主な対象の画家(大変有名な『印象 日の出』の京都での展示は21日までだそうです)なので、審美眼が肥えていない俺には中々難しい感じでしたが、目、が捉える世界については、非常に参考になったように思います。

芸術が世界を切り取る時、どんな風にするのが、より何かを伝えられるものたらしめるのか、といった感じにですね。

ルノワール展も同じ場所で3/19から開催だそうですよ。


最後に、最近描いた絵の中で一枚、気に入ったものがあるので載せておこうと思いますが、ちょっと内容に過激(やや暴力的です)な部分があるので、【閲覧注意】と付しておきます。
それでも見て下さる、という方だけ、追記の方からご覧下さい。スマホからだと追記がなく、そのまま表示される場合があるので、くれぐれもご注意下さい。
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